はじめが肝心

はじめまして。

今日は、外来よりまめまめ知識

「や・け・ど」「火傷」について語っちゃいますぅ~

やけどはその深さや広さによって応急処置の仕方が異なります。お料理中のやけどから災害時の熱傷まで、あわてて間違った処置をしないようにしっかり知識を身につけてくださいね。

 

まずは、【やけどの種類】です。

原因によって分類されます。

①通常熱傷(熱湯や油、炎など)

②化学熱傷(化学薬品)

③電気熱傷(電流)

④放射線熱傷

⑤気道熱傷(高温の煙などを吸った場合)

⑥低温熱傷(カイロなど)

 

次に【やけどの深さ】ですが、皮膚の色などで確認することが出来ます。

①赤い→1度熱傷(痛みあり)

②水泡ができている→2度熱傷(浅達性:痛みあり。深達性:痛みはあまりない。)

③白っぽいまたは真っ黒→3度熱傷(感覚が失われるため痛みは感じない。)

 

さらに【やけどの広さ】を測る方法として3つあります。

①手掌法→傷病者の手のひらを体表面積の1パーセントと考えてやけどの面積を調べる。

②9の法則→大人の時に調べる。

③ブロッカーの法則→乳児の時に調べる。・・・詳しくはネットで調べてね。

 

【重症のやけど】と判断される基準があります。それは次の主に3つに当てはまる場合です。

①2度熱傷で、体表面の30%以上の熱傷

②3度熱傷で、体表面の10%以上の熱傷

③顔の熱傷で3度熱傷または鼻毛が焦げたり、痰が黒色になってる熱傷 

 

さて今回の本題である【適切な応急処置】についてですが、 

『軽症から中症の場合』の応急処置・・・1度熱傷、狭い面積の2度熱傷

水道水などの流水や洗面器に貯めた冷水などで、ただちに冷やしてください。(痛みがやわらぐまで)ポイントとしては、医療機関に受診するまでは軟膏などを塗らない事。衣服などは脱がずに、そのまま冷やす事。これは衣服に皮膚が張り付いている場合があるからです。また出来てしまった水泡は破らないで清潔なガーゼなどをあてて受診する事。熱傷面積が広い場合はからだが冷え過ぎて低温症なる場合があるので注意して下さい。氷や氷嚢を直接患部にあてると皮膚が冷えすぎて、凍傷を起こす恐れがあるので注意して下さい。

『重傷な熱傷』の応急処置

広範囲に及ぶやけどや深い場合は、命に係わる場合があるので直ちに119番通報し、一刻も早く医療機関で処置をしていただいて下さい。煙をすいこんだ場合も同様です。

熱傷の広さが広い場合は、きれいなシーツなどで包み患部の感染防止につとめ水をかけて下さい。ただし冷却に時間を費やさないで下さい。衣服は脱がさず、絶対に薬は使用しない事。

 

以上、応急処置はその後の治療ややけどの跡にも影響します。ご自身や家族、患者様のためにも正しい方法を身に付けて下さい。

                          外来 ラブリックでした。