通勤の朝

赤い電車は、

車体を 斜めに走り去ってゆく。

なんとなしに

朝の光に照らされた

線路をみる、

高校生たちに紛れながら。

わたしは、職場へ向かって歩く。

住宅街を抜け、坂を下ると

もやった海が浮いている。

船も浮いている。

規則正しく、ゆっくりと、

しかし確実に進んでいる。

どこにでも自由に行ける錯覚に落ちてしまう。

しばらくすると、

緑のにおいと艶やかな色がせまり、

現実に引き戻され、

サワガニと対面。

職場近くの公園は、

たくさんの小さい出逢いがある。

緑のアーチをくぐると

職場がそこに。

職場は、いつも綺麗で清潔で、気持ちよく一日をむかえられる。

陰で支えてくれる

清掃、メンテナンスや納品…たくさんの方へ

「ありがとう」を

この場で。

 

-朝の断片を、外来スタッフがお届けしました-