理学療法士 青島亮二
5月28日~30日新潟、朱鷺メッセで、『第52回日本リハビリテーション医学会学術集会』が開催されました。
・・・本学術集会のメインテーマは、「今を紡ぎ、未来につなぐ」です。これは、リハビリテーション医学・医療に携わる者一人ひとりが、それぞれの置かれている環境や立場の中で、今できること、なすべきことを丁寧に紡ぎながら、学術集会という集いの場に成果を持ち寄り、それぞれの糸を1本の太い糸に束ね、力強く未来につなげて行きたい、という願いを込めたものです(里宇明元会長挨拶;本学会学術集会抄録集S6)。
私たち、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、看護師の計6名は、当院の演題の共同演者として参加しました。
プログラム内容としては、一般演題795題、関連専門職ポスター演題261題。加えて、特別講演、教育講演、ランチョンセミナーなど充実した内容となっていました。阿部院長がおっしゃるには、「リハビリはart and science。Scienceばかりでなく、我々の発表のようなart的な1例報告も大切と思われます。」とのことでした。初めて参加したリハビリテーション医学会は、演題発表やポスター発表においても、医師に向けた発表だけでなく、コメディカルに向けた発表も多くみられ、とても勉強になりました。
当院からの口演のタイトルは、『P・O・ST combination therapyがすくみや姿勢異常に有効であったParkinson病の1例』でした。動画を含めた阿部先生の発表のなかで、「パーキンソン病のリハビリの目的の1つはドパミン系(報酬系)を賦活すること。得意なことを伸ばし『ほめる』ことがドパミンの分泌を促すのでは?患者さんの症状や治療の方針をPT、OT、STのそれぞれが共通に認識し、リハビリを工夫していく必要がある」、「言葉、手、足など種々のすくみには相互作用がある。PT(理学療法)、OT(作業療法)、ST(言語聴覚療法)にも相互作用がある」とありました。すくみに対するチーム医療の重要さを提起する内容で、分かり易く、印象に残る発表でした。発表した阿部先生、お疲れ様でした。