当院は、リハビリテーションを目的に来院される患者様が多いため、少しでも負担が減るように又リラックスして検査を受けていただけるように心がけて検査に臨んでいます。
画像診断機器
一般撮影装置(島津製作所製:RAD Speed PRO)

検査の目的とする部分にX線を照射して撮影を行う検査です。一般的に“レントゲン撮影”や“X線撮影”と言われることもあります。比較的少ない負担で短時間に情報を得られるのでファーストチョイスされる事が多い検査です。
X線は放射線の一種であり、体の中を透過することができます。体には骨や臓器、血管、空気など様々な構造物がありますが、それぞれX線の透過率が異なります。この透過率の違いを利用して、体の中の構造物を写真に写し出します。例えば、骨は透過しにくいので写真上で白く写し出され、逆に空気はよく透過するので空気がたくさん含まれる肺は黒く写し出されます。

CT装置(SIEMENS製:SOMATOM SCOPE 16列)

CT検査(Computed Tomography:コンピュータ断層診断装置)は、X線を使って身体の断面を撮影する検査です。検査時間は5分~15分ぐらいです。体内の様々な病巣を発見することができますが、特に胸部(大動脈、気管支・肺など)、腹部(肝臓、腎臓など)の病変に関しては、優れた描出能が知られています。また画像再構成により任意の断面画像や3D画像の作成も可能です。
X線TV装置(島津製作所製:FLEXA VISION)

透視機能を用い外から体内に入った造影剤をリアルタイムに観察し、また、撮影を行う検査です。当院でよく行われる検査は上部消化管(胃バリウム)検査、嚥下造影(VF)検査、PEG造影、下部消化管(CF)検査の補助等になります。
骨塩定量測定装置(日立製作所製:DCS-600EXV)

骨密度を測定することで、骨粗鬆症の診断に有効です。骨粗鬆症とは、骨の密度が減り骨がもろく折れやすくなった状態をいいます。高齢者の特に閉経後の女性に多く、急に骨が弱くなっていくので注意が必要です。
その症状は、だんだん背が低くなったり、背中や腰が曲がってきたり、背骨がつぶれたり、手首や下肢の付け根の骨が折れて初めて気づく場合がほとんどです。背骨がつぶれてしまうと脊髄という神経を圧迫して足がしびれたり動かなくなったりする場合もあります。また手足を骨折した場合は、手術するのも難しくなりなかなか治らないので大変です。
そうならないためにも普段から骨を丈夫にして骨粗鬆症にならないように予防することが一番大事です。
当院では、手首の骨の量をDXA法(二重エネルギーX線骨量測定法)で簡単に測ることができます。
検査は全く痛くなく、短時間で結果が出ますので、何かのついでに測ってみてはいかがでしょうか。(検査時間は約1分です)

健康診断・人間ドックについて
当院では、健康診断・人間ドックにも力を入れております。当科でも以下の検査を通して、疾病の早期発見に努めています。
上部消化管造影(胃バリウム)検査
硫酸バリウム(造影剤)と発泡剤(胃を膨らませる顆粒)を飲み、バリウムの流れを観察することで、食道や胃、十二指腸に病変がないかどうかを見る検査です。体を回転させてバリウムを粘膜に付着させることで、胃潰瘍やがんによる粘膜の凹凸の有無や、胃炎の有無なども見ることができます。
内臓脂肪測定
内蔵脂肪型肥満者は複数の危険因子(生活習慣病といわれる糖尿病・高血圧・血清脂質異常)を併せ持つことが多く、この危険因子が重複するほど脳卒中・心疾患(心筋こうそく等)・糖尿病合併症(人工透析、失明)を発症する危険が増大します。
内蔵脂肪を減少させることで、これらの発症リスクを低減させることができるので、まず、ご自身の内蔵脂肪量を知ることが重要です。
肺気腫診断
肺気腫とは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の一種で肺の細胞の壁が長い年月をかけて徐々に壊れていく病気です。
アメリカではCOPDは死亡原因のトップ5に入っている病気です。日本でも今後増加傾向にあります。
当院では通常の胸部CTにて肺気腫の検査が行えます。
低線量肺がんCT検査
マルチスライスCTによる肺がん検診では通常胸部レントゲンでは発見しにくい数mm大の早期肺がんを治る段階で発見可能です。肺がん検出に特化した検査となります。
検診は食事制限もなく、お一人様5分程度で終了します。また、この検査による被曝は通常検査の1/3程度です。
当院では放射線科専門医による遠隔画像診断と検診担当医のダブルチェックで診断結果をご報告致します。
胸部X線撮影で識別しにくい肺がん
